2019 婦人之友 友の会の「家計簿」は、4種類。 それぞれの特徴。 (羽仁もとこ家計簿)
以前NHKの番組「あさイチ」で「友の会」の家計簿が紹介されていました。
私は友の会の会員ではないのですが、番組をみて興味をもっていたところ、
友の会の講習会があったので参加させていただき、家計簿をつけるようになりました。
「友の会」は、雑誌「婦人之友」の愛読者で作られた団体で、「主婦」の仕事について勉強し、学び合っている集まりです。
その「友の会」で使われている家計簿は全部で4種類。
その家計簿、けっこう詳しく書く感じ。
スーパーのレシートの金額をそのまま記帳、というのではなく、
主食費、副食費、調味料費、住居費…、などの項目に振り分け、
さらに副食費の中でも、肉類、魚類、野菜・海草類、豆類、乳製品、卵、調理食品、果物、菓子、と分けて書く記入欄があったりする。
そのため、「友の会」についての私の記事。 『スーパー主婦続出。「主婦の友の会」の「家事家計講習会」(家計簿、料理、洗濯) 参加させていただきました。』 にも書いたのですが、
その家計簿から読みとれる事柄も当然詳しく、
買い物では、一週間の副食費予算の50%を占める動物性タンパク質をまず選ぶ、
とか、
現在かかっている金額の他に、使って良い金額、今後将来必要になる金額が明確になり、家計簿を付けていると不安が解消して、安心して過ごすことが出来る、
とか、
家計簿を付けていたら、トイレットペーパーの減りが早いことに気が付き、大腸癌が見つかった、
など、
病気まで見つけてしまえることのある、スーパー家計簿。
友の会の会員さんの中から、「スーパー主婦」、「カリスマ主婦」と呼ばれる方々が続出するのも頷けます。
さて、そんな素晴らしい家計簿。
早速使ってみました。
友の会の家計簿の種類は、全部で4種類。
この中から、まず、自分に合った物を選びます。
1, 羽仁もと子さん原案、110年以上使い続けられている昔ながらの家計簿。
(現金収支をつける「家計当座帳」と、「家計簿」を二冊つけることが必要)
2, 1の二冊つけの家計簿を、1冊でつけられるようにした家計簿。
3, 高齢者用
4, パソコン用
大抵のかたが迷われるのが、
1,2 どちらにするか。
自分の状況や好みにあった物を使います。
つけ方が分からないときは、電話でつけ方の相談が出来るという親切な家計簿ですが、
それはもう真面目で手抜き無し。きちんと把握できますが、
毎日続かない挫折者も多い。
私はたまたま「1,2」の2つのタイプの家計簿を使ってみたのですが、
まずは、羽仁もと子さん原案の110年以上使い続けられている家計簿。
この「家計簿」と、「家計当座帳」(現金のやり取りについて記帳)の2冊で使います。
収入と支出、何にいくらかけたのか、予算に対して使った金額、予算の残金(あと使える金額)などを把握できる「家計簿」と、
手元の現金を何に使い、
今日の支出、
今日の収入、
今月の今日まで支出累計、
今月の今日までの収入合計、
現在の残金。
が一目で分かり、手元の現金の収支、また何がいくらで売っていたのかまで把握できる「家計当座帳」(子供のお小遣い帳のようなイメージのもの)
の二冊つける形です。
2種類目。
家計簿と家計当座帳の2冊使いを1冊に。
家計当座帳(持っている現金を管理するためにつける)の金額を、毎回、家計簿に転記しなくて良い。
という一冊。
私はこれを使っています。
個人的所感では、この家計簿に「家計当座帳」(現金のやり取りがはっきりわかる物)もあったほうが私には分かり易く、
細かい部分はかかないのですが、メモ程度で家計当座帳も使い、二冊使いしています。
(個人的な使い方で、本来の使い方とは違い、メモ代わりです。 本来は、二冊づかいしなくても、この一冊でよいようです。)
というか、
現金の収支の記入欄があり、「家計当座帳」が無くても家計簿一冊で、現金収支を書くページがあって把握できることや、
副食費に肉類、魚類、野菜・海草類、豆類、乳製品、卵、調理食品、果物、菓子、と分けて書く記入欄があって、
あえて、現金で何を買ったかという項目について詳しく書く「家計当座帳」を書かなくて良い、などというのが、二冊つけなくても、一冊でOKな理由なのですが、
実際には、スーパーのレシートから「肉類、魚類、野菜・海草類、豆類、乳製品、卵、調理食品、果物、菓子」などと、項目ごとに金額を出すのに、一度ノートか何かの紙に書いて計算しなければ数字が書きづらいので、
「家計当座帳」の代わりになるような、ノートか紙(メモ)が必要な感じでした。
ただ、「家計当座帳」を見なくても、現金の収支が分かったり、副食費の項目事何に使ったかが、一冊で分かるのは見やすいと思います。
友の会のベテラン会員さん(その方個人はこうしています、ということですが)のお話では、もう何十年も家計簿(1,羽仁もと子さん原案の110年の歴史、二冊づけの家計簿タイプ)をつけていて、
家計簿を見ると、いつ、何があったか歴史が分かり、とても良いとのこと。
「家計当座帳」は、付け終わったら毎年捨てていき、
「家計簿」だけを残す、とおっしゃっていました。
家計当座帳を捨ててしまうということであれば、やはり「2」の一冊にまとめたタイプの家計簿のほうが情報が残るということになるかもしれません。
その他に3種類目。
友の会家計簿のパソコン版。
パソコンが出来る人が一番手間無く使えるのは、
やはりパソコン用かと思います。
とにかく「ただ打ち込むだけで、パッと計算されて全部でてくる」ので便利です。
手書きの家計簿に必要な電卓操作が、自動的にパソコンでしてもらえるので、時間的にも精神的にも楽で、付け間違いも少ないと思います。
(パソコンは計算も自動でしてくれ、間違いもないのでとてもいいです。実は私もパソコン用、持っています。
ただ、私の場合、とにかく家計が把握したい、しっかり頭で理解したい、と思っているので、
家計簿というものの仕組みが分からず、最初にキチンと理解したい、と思う方には、パソコンだと全容が分かりづらく、まずは手書きのほうがいいと思います。
キチンと理解したうえで使うには良いアイテムだと思います。)
4種類目の高齢者用、ですが、
この家計簿は、子供の「教育費」(使わなくなった項目)をなくして薄型にしたもの。
教育費など必要のない方用の家計簿。
家計当座帳と高齢者用の家計簿の2冊で使います。
以上4種類ですが、個人の年齢や好みによって、会員の皆さんもそれぞれ好きなタイプの家計簿を自由に選んでつけていらっしゃいました。
ただ、会員さんになってもここまで詳しくこの家計簿を一年間「つけとおす」ことはやはり大変なので、途中で抜けた期間がある、とか、なかなかつけとおせない、とおっしゃる方はいらっしゃいました。
友の会の家計簿は、「予算を立てる」ということが特徴。
始めにきちんと予算を立てて、使います。
(予算の立て方や家計簿のつけかたには、相談窓口があって、電話で相談できるようです。)
それにより、使って良いお金の残金が分かり、
(予算 - 使ったお金 = 使って良い残金)
自分の使っているお金が、使い過ぎなのか、余裕があるのか、
常にそのバランスをよく把握できるので、
今起こっていることの全体が見え、心に余裕ができます。
また、他の家庭の平均の金額なども、付録の冊子に載っていたりするので、おおよそ世間一般からみた、我が家の遣り繰りの金額などについても分かることができます。
家計簿は無理に節約する、イメージですが、
心から安心するためにつけるもの。
本当に欲しい物が買え、
苦しい節約をするためではなく、
家を建てたり、服を買ったり、安心して贅沢ができるためのものでもあるそうで、
私の個人的なイメージで言うと、この家計簿は、
とても頭の良い人が考えた「公式」みたいなもの。
そんなに数字に明るくない私でも、当てはめて素直に書いていくだけで、状況が飲み込め、
いつ何がどこで足りなくなるというような概要が分かったり、自分の家計の状況が一目で飲み込めて、安心して暮らすことができる、というものということだと思います。
ただ、手書きの家計簿使ってみた限りでは、
確かに時間も手間もかかります。
毎日マメにつけとおせることが出来るかどうか、
御自分の性格で合っている方と合っていない方は分かれるかもしれません。
ただ、一年をつけ通せると、自分の家庭の概要が見え、
友の会の「家計簿をつける会」などに参加し、そこで皆さんとお話したりするとより正確に、
今後、自分の家庭がどのようになっていき、
どの時点(何年後、教育費がどのくらいかかるとか)でどれだけの金額が必要で、それをどの時点で確保しておけば無理がない等、見通しを立てることが出来るようになっていくそうです。
確かに、自分はたいして勉強したわけでもないのに、ただこの家計簿をつけただけで、主婦のレベルがグーンと上がり、いろいろなことが見えてくる感じはありました。
そういう意味でも、家計簿って本当にすごいなと思いました。
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