『あなたのために―いのちを支えるスープ 』 辰巳芳子著 奥深く上級者向け。本物の食を追求したい方に。
心にも体にも良い、本当に滋養のあるお料理を作りたい。
年齢も上がってくると、そういうことを考えます。
家族が毎日食べる料理をまかされ、
何か体調の変化を感じたり、疲れていたり、すると、
もし、栄養を考えた本当に身体に良い料理を毎日作れたら、家族はずっと元気で暮らしてくれるんなじゃないだろうか?
という気がするからです。
そこで、私が目をつけたのは、スープ(おつゆもの)。
お味噌汁でも他のスープでも、一口飲んで、体や心にまでしみていくような、あの感じ。
ホッと息をつく、という表現がぴったりだと思う、温かい最初の一口。
どう考えても、体にいい気がします。
本物のお料理。
すぐに頭に浮かんだのが、辰巳芳子先生。
以前テレビで、スープに向き合う辰巳先生のお姿を拝見して、
命と向き合うスープ作り、
本当にすごい先生がいるんだな、と思いました。
(先にスープだと思ったというより、辰巳先生が浮かんで、スープだ!、となった感じ。)
で、先生の本、買いました。
ぜひ、辰巳先生のスープを学んでみたい。
(先生のスープ教室は満員。)
ただ、
これがなんというか…、
奥深い。
(本気で、究極を求める雰囲気。)
専門書の領域。
材料が載っていて、分量が載っていて、作る手順が載っている。
(それは確かに。)
ですが、行間ありすぎ。
すごくシンプルに手順を示し、
あとは自分で学びなさい、
てきな、感じ。
必要最低限なことは載っている。
でも、ここから自分で学ぶのには、何度も何度も作り、
何年もかかる。
(何十年かも。)
というタイプの、ハードルの高さを感じさせる本でした。
辰巳先生のスープ教室も“「反復することで手についた仕事となる」との考えのもと”3年通える方が条件だそうです。
(それでも数年待ちの方もいらっしゃる状況で、今(H27.7現在)は教室の申し込み受付されていないそうです。)
ちょっといきなり、私の腕では、高度すぎた感じ。
(明らかに。)
お料理に対する姿勢も、命に向き合う真剣さですが、
五感を研ぎ澄まして作るスープに、生半可な気持ちでは近づけない志を感じます。
身体に良いスープを作ってみたいと思いました。